AMEE仕様・Carbon dioxide emissions
大気中の二酸化炭素濃度の上昇に影響を与えているのは何か、というところから始まり、何を測定して、何を減らすべきか、測定するためにはどうすればいいのか、と話が進んでいく資料です。
読んでいて感じたことは、そもそも二酸化炭素の排出量の正確な値を算出することは難しく、そんな指標をベースにして、金銭的な問題が絡む排出権取引や炭素税を導入することが可能なのかということです。やるにしてもルール作りが大切なんだろうし、やってみなければ問題点も見えてこないんだろうなとも感じました。あまり厳密に排出量の測定をやりすぎても、無駄なコストを省くどころか、かえって工数や経費がかさみ、良い結果は得られないのではないかと思いました。
このAMEEのwikiを読み進めていけば、どのような炭素の計算手法があるのかを知ることができそうなので、続けて調査を行なっていきたいと思っています。
http://wiki.amee.com/index.php/Carbon_dioxide_emissions
- Intro
- Fossil fuels
- Direct vs indirect emission
- "直接"排出
- "間接"排出
- AMEEの立ち位置
- 基本的には、"間接"排出はAMEEのデータに含めない
- 例外は、電力や個人的な所有物の利用による排出
- 1リットルの石油を燃焼することによって排出される二酸化炭素の量の中には、タンカーによる運送で使われた"間接"的な排出量は含まれない
- "間接"排出を除外する理由は、個々人の状況に応じて、正確に予測・算出するのが難しいからだ
- Uncertainties in estimating carbon dioxide emissions
- 二つの潜在的な不確実性
- ユーザーより提供されたデータに間違いがあること
- profileItem/dataItem/algorithmの仮定が正しいかどうか
- どう防ぐか
- 一つ目については、やれることは少ない
- 二つ目については、不確実性を減らすためにできることはある
- AMEEのデータが設定している仮定を理解すること、ユーザーへ問いかけるときの言葉に注意することが大事
- 正確な炭素計算を行なうために必要な質問の例
- 炭素計算機の目的
- ユーザーへの質問の仕方
- もし、運転するために使った燃料の量を問わず、月間の走行距離を聞いたら、もっと多くの情報をユーザーから聞き出さなければならなくなるだろう
- 車の大きさが異なれば、燃費も異なる(小さな車なら、大きな車の半分の燃料で同じ距離を走れることもある)
- さらに、どこを走ったか(都心か、郊外か)、どんな走り方をしたか(ゆっくりか、飛ばしたか)、といったことも聞かなければならなくなる
- 質問の仕方によっては、質問すべき項目が多くなってしまう
- なので、良い炭素計算機を作るためには、結果の正確性と結果を得るために必要なデータ量との間のどこかで妥協する必要がある
- 炭素計算機を設計する際の注意点
- 質問項目が多くなり、実装が複雑になってしまうことは、珍しいことではない
- なので、質問項目を減らしたいという誘惑が起こるかもしれない
- しかし、質問項目を減らすことは、仮定を増やすことになり、計算機の実装が複雑になり、結果の正確性が失われていくことになる
- 二つの潜在的な不確実性